女性自転車整備士成長レポート①

先日、ある女性が自転車の点検にお越しになりました。

その女性のお名前はAさん。

Aさんは自転車の点検中とても熱心に覗き込んで質問を沢山されました。偏見をするわけでは無いですが女性にここまで構造の質問いただきそれを解説してると深く頷きながら腑に落とされるという初体験をしました。

色々話をさせていただいている中でDIYが好きで工具を持ったりすることも好きだとの事。

弊協会の名称や活動の質問もいただき技術者を育てる活動の話をさせていただいたところ目をキラキラして是非習ってみたいと要望されました。

服や指先などが汚れるという女性が最も断る理由をこちらから提示しましたが彼女の好奇心を静めるには至らず週末に体験していただく事になりました。

弊協会のプログラムはボロボロの自転車をひたすらバラす事から工具に慣れどの部分にどの工具を充てがうかという身体で覚えていただきます。

一般通常の技術講習では各部の名称や工具の名称、特徴、注意点をテキストなのでしょうが今まで色々コーチングさせていただいた方々で頭で覚えようとする方は工具を持とうとしない方が殆どでしたので少々時間はかかりますがテキストは後回しというのが私のメソッドですね。

週末にお越しになるということでおあつらえ向きの解体車両をお引き取りしたところでしたのでコレにチャレンジしていただきました。

①先ずは前車輪を外してみたいという希望でラチエットを手にしていただき前車輪の取外し。

タイヤも外してみたいという要望で10mmスパナとタイヤレバーをお渡ししてバルブのロックナットを外してタイヤに着手。

初体験に戸惑いながらも怪我のないよう見守って最小限のアドバイスと『頑張れ』という言葉だけでタイヤの取り外しを完了。

②なんとAさんの好奇心はスポークに向けられ、バラしてみたいという要望。

ニップル回しをお渡ししてひたすらニップルを緩めていただきました。

講習車両のスポーク、ニップルが極度に錆びついていたので相当苦労されましたが錆びついて折れる時の感触、折れた時の音なども同時に体感いただけました。緩みにくいニップルもキンキンという音が低くなれば緩み出すという発見もたった36本のバラシの中で習得いただけました。

③ニップルを外したハブから交互に差し込んだスポークを抜き取り車輪のバラしを終えられました。

Aさんの好奇心はハブ心棒に着目されました。Wナットという構造なので改めて説明解説しましょうという事でお昼の休憩で帰っていかれました。

④なんとお昼ご飯を食べて再度来社いただきビックリ‼️

今度は後車輪を外したいという要望で3段変速の車輪にトライ。

10mmスパナと10mm BOXでブレーキの取り付けとだるまネジを外しラチエットでハブナットを外して最大の難関チェーンで苦労されるはずなのですが今まで自転車屋さんでチェーン引きを調整するところを見てたことがあったという事でスパナをチェーンに当てがい緩め始めました。

本当に初体験なの⁉️ってこちらがビックリするくらいでした。

⑤フロントギヤからチェーンを外す事に少し苦労されてましたが無事車輪を外し1時間後にはリム、ハブ、スポークがバラバラに出来ました。

⑥リアフェンダーの取り外しも無事終了して、フロントキャリパーとフェンダーを外してその日の作業は一旦終了。

少し時間があったのでフロントキャリパーのWナットの構造を実際に緩めたり締めたりして確認までいただき内容の濃い1日目を終えられました。

興味があるということはこういう探究心につながるのですね。

今後のAさんの吸収力に期待します。

今日もここまで読んでいただいたご縁に感謝します。

ありがとうございました

一般社団法人 自転車技術者協会

代表理事 中根和宏